「ガリレオ」って知っていますか?
本名は「ガリレオ・ガリレイ」で、一度は名前の聞いたことのある有名な科学者ではないでしょうか?
では、ガリレオが何をした人かはわかりますか?
どんな生涯をおくり、どんな功績を残した人かわかりますか?
名前は知っているけど、具体的にガリレオが何をした人かわからないという方もいると思います。
今回はそんな「ガリレオ・ガリレイ」の生涯や功績、名言を簡単に紹介したいと思います。
20世紀最大の物理学者「アインシュタイン」について知りたい方は、こちらの記事をご覧頂ければと思います。

- ガリレオが何した人か
- 年表や生涯、功績と名言
- 現在の何に役に立っているか
ガリレオ・ガリレイってどんな人?

- 名前:ガリレオ・ガリレイ
- 出身地:トスカーナ大公国領ピサ(現イタリア)
- 没地:アルチェトリ(現イタリア)
- 誕生日:1564年2月15日
- 没日:1642年1月8日
- 配偶者:マリナ・ガンバ
ガリレオは、現在のイタリア出身で「天文学の父」といわれるほどの功績を残した科学者です。
主な功績は、「地動説の提唱」「ピサの斜塔での落下実験」「ピサの大聖堂での振り子実験」「木星の衛星発見」があります。
ガリレオは、研究と実験を重要視し、そこから得られるデータを分析することで様々な発見をした人物です。
ガリレオ・ガリレイの年表
ガリレオについてわかりやすく知るために、生まれてから死を迎えるまでの年表を作りました。
- 1564年(0歳):ガリレオ・ガリレイ誕生。
- 1581年(17歳):ピサ大学に入学する。
- 1585年(21歳):ピサ大学を退学、家族でフィレンツェに移住する。
- 1586年(22歳):最初の論文「小天秤」を発表する。
- 1589年(25歳):ピサ大学の教授になり、数学を教える。
- 1591年(27歳):父・ヴィンチェンツォ死去する。
- 1592年(28歳):パドヴァ大学の教授となる。幾何学、数学、天文学を教える。
- 1597年(33歳):ケプラーに手紙で「地動説」を信じると送る。
- 1599年(35歳):マリナ・ガンバと結婚。(1男2女の子供をもうける)
- 1609年(45歳):望遠鏡を制作。天体観測をする。
- 1610年(46歳):木星の衛星を発見する。
- 1615年(51歳):地動説をめぐり、修道会と論争になる。(当時は天動説が主流だった)
- 1616年(52歳):第1回異端審問所審査で地動説を唱えないよう注意を受ける。
- 1633年(69歳)第2回異端審問所審査で終身刑を言い渡される。(直後に軟禁刑に減刑された)
- 1634年(70歳):長女ヴィルジニアを病気で失う。
- 1642年(77歳)アルチェトリにて死去する。
ガリレオ・ガリレイの生涯
ガリレオは、父のヴィンチェンツォ・ガリレイと母のジュリア・アンマンナーティとの間で、トスカーナ大公国領ピサ(現イタリア)で生まれました。
ガリレオには兄弟が6人でき、ガリレオが長男で弟が4人、妹が2人いました。
父は音響学の研究で数的な記述・分析をする手法を取っていました。
これが息子のガリレオが運動研究の際にとった、数的な手法に影響を与えました。
ガリレオは、既存の理論や多数派が支持する説などをすぐに支持はしませんでした。
自分自身で実験をし、自分の目で見て確かめるという考え方でした。
こういった姿勢もあり、ガリレオ・ガリレイは「近代科学の父」と言われています。
また、天文学の分野で功績を残したことから「天文学の父」とも言われています。
ガリレオの功績
「天文学の父」「近代科学の父」と言われるガリレオですが、どんな功績を残したのでしょうか?
ガリレオの功績は4つあり、「ピサの斜塔での大実験」「ピサの大聖堂での振り子実験」「衛星の発見」「地動説の提唱」です。
それでは、ガリレオが残した功績を簡単に見ていきましょう。
ピサの斜塔での大実験
ガリレオの功績1つ目は、「ピサの斜塔での大実験」です。
ガリレオが生まれるよりも2000年以上も前に、古代ギリシアの哲学者「アリストテレス」が、「重い物体は軽い物体よりも速く落ちる」と唱えていました。
この考え方に疑問を抱いたガリレオは、
「空気抵抗がない状態であれば、重さに関係なく物体は同じ速さで落ちる」と主張しました。
アリストテレスの説は2000年以上も信じられてきたわけですが、ガリレオはこの説を覆すためにピサの斜塔で実験をしたのでした。
ガリレオは、違う重さの球を同時に落としました。
実験の結果は、球はどちらも同時に地面に落ち、ガリレオの説が証明されました。
※ピサの斜塔の実験をしたのは別の人で、ガリレオは斜めに設置したレールを使ったという説もあります。
「空気抵抗がなければ、物体は重さに関係なく同じ速さで落ちる」と言われても、直観では重い物体の方が速く落ちそうな気がしますよね。
直観に反することを実験し、証明することがガリレオの考え方です。
「ピサの斜塔での大実験」がガリレオの功績の1つ目になります。
ピサの大聖堂での振り子実験
ガリレオの功績2つ目は「ピサの斜塔での大実験」です。
ガリレオは、ピサの大聖堂の天井から吊り下げているランプを見て、
「重い振り子と軽い振り子を揺らしても、振り子の往復に掛かる時間は同じである」と仮説を立てました。
これを「振り子の等時性」といいます。
実験の結果、振り子は重さではなく、振り子の紐の長さによって往復する時間に差が出るという事を証明しました。
ただし、大きく揺れすぎると振り子の往復に掛かる時間に誤差が生じます。
振り子の揺れが小さければ重い振り子も軽い振り子も往復の時間は同じなのです。
「振り子が多くても軽くても、往復の時間は同じ」
これも直感では、重い方が往復にかかる時間が長くなりそうな気がしますよね。
「振り子の等時性」がガリレオの功績の2つ目です。
衛星の発見
ガリレオの功績3つ目は「衛星の発見」です。
ガリレオは、天体を観測できるように自分で望遠鏡を改良し、宇宙を見れる望遠鏡を作りました。
そして、自作した天体望遠鏡を使って、次々と発見をしたのです。
・月に凹凸がある
・木星の周りを回る4つの衛星
・金星の満ち欠け
などを発見し、その時に発見した木星の周りを回る衛星には、「地球を中心に回っていない天体がある」ことを見つけました。
この発見も、ガリレオが「地動説が正しいと証明するもの」の一つになるのです。
ちなみにガリレオが発見した木星の衛星4つを合わせて、「ガリレオ衛星」と呼ばれています。
「衛星の発見」がガリレオの功績3つ目になります。
地動説
ガリレオの功績4つ目は「地動説」の提唱です。
当時は、天動説が主流となっていました。
天動説とは、地球は宇宙の中心で動かず、他の天体が地球の周りを動いているという説です。
今の私たちは、地球が太陽の周りを回っているのは、誰でも知っている事実ですが、当時は天動説の方が信じられていたのです。
ただ、ガリレオは地動説を提唱していました。
地動説は、太陽が地球を回るのではなく、地球が太陽の周りを回っているという説です。
この地動説を始めに提唱したのは、ガリレオではなく「コペルニクス」という天文学者です。
ガリレオは、この地動説を証明するために望遠鏡を使って天体を観測しました。
そして、太陽表面の黒点の位置が変化し、太陽が自転していることを発見しました。
・木製を回る衛星の発見
・太陽が自転していることの発見
この2つが地動説を決定づけるものとなりました。
地動説が認められなかった
地動説を決定づける証拠を示したガリレオですが、地動説は認められませんでした。
キリスト教の教義に背くと考えられ、異端審問にかけられました。
異端審問とは、「信仰に反する教えをもつ疑いを受けた人を裁判する」というものです。
ガリレオは、この異端審問で有罪判決を受け、終身刑を言い渡されました。
その直後に軟禁刑に減刑されますが、ガリレオは肩身の狭い生活を余儀なくされました。
地動説が正しいとわかり、ガリレオが無罪になったのは、ガリレオの死後約350年も経ってからでした。
望遠鏡を使って観察をし、しっかりと根拠のあるデータを発見したにも関わらず、認められずに裁判に掛けられる。
さらに、地動説が正しいと認められ無罪になったのは、自分が死んでからとはものすごく悔しいですよね。
ガリレオの名言
地動説を唱え続け、肩身の狭い生活を送ったガリレオでしたが、たくさんの名言を残しています。
ここでは、その中でも有名なガリレオの名言を紹介していきます。
それでも地球は動いている。
ガリレオ・ガリレイ
結果には、すべて原因がある。
ガリレオ・ガリレイ
数学は、神が宇宙を書いたアルファベットだ。
ガリレオ・ガリレイ
見えないと始まらない。
見ようとしないと始まらない
ガリレオ・ガリレイ
人にものを教えることはできない。
自ら気づくよう手助けができるだけだ。
ガリレオ・ガリレイ
いくつかガリレオの名言を紹介しましたが、
「それでも地球は動いている」という名言は、誰しも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?
名言を知ることで勇気づけられたり、一歩前に進めたりするのではないでしょうか?
おすすめの本
ガリレオ・ガリレイをもっと知りたい。
功績について詳しく知りたい。
そう思った方のために、ガリレオの事がよくわかるおすすめ本を紹介していきます。
いくつかリンクを貼っておきますので、気になる本を手に取って読んでみて下さい。
おすすめ本①
ガリレオ・ガリレイ―地動説をとなえ、宗教裁判で迫害されながらも、真理を追究しつづけた偉大な科学者 (伝記 世界を変えた人々)こちらの本は、ガリレオ・ガリレイの伝記本となっています。
当時の常識とされていた事に常に疑問を持ち、次々と正しい事を証明したガリレオ。
宗教裁判で迫害されながらも、地動説を唱えつづけました。
そんな真理を追究しようとするガリレオの姿勢がうかがえる一冊です。
自分の好きなことをする姿勢は、現代でも役に立つことでしょう。
現代社会はストレスが多く、自分のやりたいことや好きなことができない世の中です。
この本を読むことで、ガリレオのように好きなことをする勇気をもらえるかもしれません。
おすすめ本②
ガリレオ・ガリレイ―「それでも地球は動く」といった物理学の父 学習漫画 世界の伝記こちらの本も伝記本となっておりますが、
小学生などの子供にも読みやすい漫画となっております。
学習漫画なので、楽しく学びながら読める一冊となっています。
「ガリレオ好きの子供がいる」、「偉人が好きな子供がいる」
などの親御さんは、ぜひお子さんに読ませてあげてはいかがでしょうか?
活字などが苦手な大人にもおすすめです。
ガリレオは研究を重ねて実験をし、データを分析して証明する。
プログラミング教育やAI学習などと言われている現在では、特にガリレオの考え方が大切になってきます。
この本を読むことで、これからの時代を生きるための考え方を得られるかもしれません。
おすすめ本③
ガリレオ・ガリレイは数学でもすごかった!? ~数学から物理へ 名著「新科学対話」からの出題~この本は、3人の登場人物が4日間にわたり科学について議論していく本です。
その中で、「テコの話」「ピサの斜塔での大実験」「放物運動」といった、ガリレオが真理を追究して証明してきた功績について書かれています。
本書は、ガリレオの手法について詳しく書かれているので、
ガリレオが成し遂げた功績について知りたい方は読んでみて下さい。
ガリレオの功績を知ることは楽しいけど、難しそうですよね。
この本では、会話形式で進んでいくストーリー性があるので、わかりやすく頭にも残りやすいので一度手に取ってみて下さい。
何に役に立っているか?
望遠鏡で天体を観測し、たくさんの事を発見したガリレオですが、実際に何に役に立っているのでしょうか?
それは、今の科学の考え方を作ったところだと思います。
ガリレオが「近代科学の父」と言われるのは、従来の観察して理論を導いてそこでとどまるというのを覆したことでした。
ガリレオは実験を非常に重要視したと言われます。
研究し、実験をする。
そこから得られたデータを数学的手法で分析する。
この考え方が、科学を大きく発展させるものになっていると思います。
最後まで、ご覧頂きありがとうございました!
また、発明王「エジソン」についての記事も書いておりますので、気になる方はご覧頂ければと思います。
最後までご覧頂きありがとうございました!