普段、学校の授業や仕事でたくさんの文章を読みますが、正しく理解できていますか?
実際のところ、なんとなく読んでいるけど、本の内容や文脈などを正しく理解している人は少ないのです。
そんな方は、文章を読み解く力「読解力」をつける必要があります。
この記事では、読書によって読解力はつくのか?また、国語力を上げる方法を解説します。
- 読解力とは?
- 読書と読解力は関係する?
- 読書で読解力が上がる理由
- 読書量と読解力は比例しない
そもそも読解力とは?
読解力とは、文章や文章から得られる情報を理解し、その内容を理解する能力のことです。
単に文字が並べてあるだけではなく、文章に含まれる意図や内容などを理解する能力です。
つまり、正しく日本語を理解する能力のことです。
読解力が高い人は、文章の意図や内容を正確に把握し、必要な情報をくみ取ることができます。
反対に、読解力が低い人は、文章の意図を正確に把握することができません。
正しく日本語を読めないことで、受験などの勉強や仕事に影響がでてきます。
読解力は、学問やビジネス、日常生活においても重要なスキルの1つです。
文章を正確に理解することで、コミュニケーション能力の向上や意思決定の改善に繋がるのです。
読書と読解力は関係する?
読書と読解力は関係しており、読解力をつけるために効果的な方法です。
読書をすることで、文章を理解するための基礎的なスキルが養われます。
そして、AIが発達した現代では、読書によって身に着けられる知識や語彙力、文章を正確に理解する力が、より重要な役割を果たすのです。
AIによって仕事を奪われないようにするには、読解力をつけて正しく日本語を読み取り、使えるようにならなければいけません。
「読書をしたいけど読書をすると疲れる」
そう思っている方は、もしかすると読書をする姿勢が原因かもしれません。
読書には正しい姿勢があります。
「読書で疲れる」「正しい姿勢が知りたい」という方は、こちらの記事をご覧ください。
読書で読解力が上がる理由
読解力とは文章を理解し、内容を把握する能力です。
文章を読みながら内容を理解するというプロセスを繰り返すことで、読解力を養うことができます。
では、読書で読解力が上がる理由を具体的に解説していきます。
文章構造が理解できるから
読書は、日常生活で使わない単語や文章に触れることができます。
多様なジャンルや文章に触れることで、文体や文章構造に慣れることができ、文章を理解する能力を養えるのです。
日々の読書によって、慣れない文体や文章構造に出会った時にも、理解することができるようになります。
文章構造が理解できるようになることが、読書で読解力が上がる理由です。
読書をすることで、新しい単語や表現に出会う機会が増え、たくさんの言葉を知ることができます。
論理的思考力がつくから
文章の内容を理解するには、論理的思考力が必要です。
そして、この論理的思考力は読書によって身につきます。
なぜなら、読書は想像力や推理力を養うことができるからです。
例えば、小説や物語を読んでいると
「次はどうなるのかな」「結末はどうなるんだろう」と考えます。
この物語の展開やストーリーの結末を考えることで、想像力や推理力が身に付きます。
そして、「○○だから○○になる」というような
文章を読み取る反復練習をすることで、論理的思考力を養うことができるのです。
情報を整理する力がつくから
「情報を整理する力がつく」ということが読書で読解力がつく理由になります。
なぜなら、複雑な物語やキャラクターの関係を理解するために、情報を整理しなければならないからです。
例えば、小説を読む場合、複数の登場人物やストーリー展開、文脈について理解する必要があります。
これらの情報を整理し、統合することで物語の理解が深まります。
また、論文などの専門用語がたくさん使われているものや、報告書などを読む場合にも、情報を整理することで、論点や主張を明確に理解することができます。
このように、読書が読解力を養う理由は、情報を整理する力がつくからなのです。
集中力が上がるから
読書で読解力が上がる理由に「集中力が上がる」ということがあります。
読書をすると、物語のストーリーや文章を理解するために集中しなければいけません。
そのため、集中力が養われます。
例えば、小説を読んでいる時に、物語の展開に夢中になって周りが見えなくなることがあります。
また、ビジネス書や専門書を読んでいる時には、言葉の意味や文章を理解するために集中します。
集中力が上がることによって、文章や文章構造を理解するための読解力がつくのです。
読書をしている時に「別の事を考えてしまう」「集中できない」という方は、原因を突き止め、改善する必要があります。
ですが、実は読書中に別の事を考えてしまう人には、隠れた才能もあるのです。
こちらの記事で詳しく書いておりますので、あてはまる方はこちらの記事もご覧ください。
深く理解する力がつくから
読書をする際、自分の興味のあるジャンルやテーマを読むことで、読解力が上がります。
なぜなら、より深い理解を得ることができるからです。
興味を持つということは、その分野においての知識や経験がある程度ありますよね。
そうすると、新しい情報をより簡単に吸収できます。
例えば、歴史に興味がある人は、歴史書を読むことで、過去の出来事や人物についてより深く理解できますよね。
このように、自分が興味を持っているジャンルやテーマを読むことで、より深い理解を得ることができ、読解力が上がるのです。
読書量と読解力は比例しない
一方、「読書量と読解力は比例しない」といったデータもあります。
一般的に、読書量と読解量は関係するとされていますが、必ずしも比例するわけではありません。
2006年にベネッセ教育総合研究所が調査した結果によると、
「読書量と読解力は比例しない」という結果が出ました。
小学5年生から中学2年生までの子供に行った調査で、読書量が増えても「1カ月に4~5冊程度」のところで頭打ちになっている状態を示しました。
出典:ベネッセ教育研究所
これは、「読書が読解力を向上させない」というわけではなく、「読書量と読解力は比例しない」ということです。
この調査で、読解力の高い子供は、多様な分野の本を幅広く読んでいる傾向にあることがわかりました。
つまり、読書によって読解力を上げるには、異なる分野の本を読み、誰でも簡単にわかるような本ばかり読まないことが大切です。
読解力を上げる方法4選!
読解力を上げるには、
・多様な分野の本を読む
・音読をする
・語彙力をつける
・要約をする
という方法があります。
これにより、国語力が身につき読解力が上がるのです。
それでは、読解力を上げる方法4つを具体的に解説していきます。
①多様な分野の本を読む
読解力が高い人は「多様な分野の本を読んでいる」傾向にあります。
その為、読解力を上げるには、多様な分野の本を読み、文脈や意図を汲み取るように意識することが大切です。
また、読む前に目的を明確にすることも効果的です。
例えば、情報を集めるために読む場合と、理解を深めるために読む場合では、読み方が異なりますよね。
目的に応じた読み方をすることで、より効果的に読解力を向上させることができるのです。
②音読をする
読解力を上げる方法として「音読をする」ことが効果的です。
理由は、音読をすることによって、難しい文章や内容でも正しく理解できるからです。
特に、小学生などの文章を読み解く経験が少ない人は、文字や文章を目で追ったところで、正しく理解することは難しいですよね。
そういった子供達は、視覚情報ではなく音声情報の方が、正しく文章を理解することができるのです。
音読を繰り返し行うことで、難しい文章でも正しく理解できるようになります。
ビジネスマンの方で忙しくて本を読む時間がない。
そんな方は、AmazonのサービスAudibleやオーディオブックサービス「オーディオブック」を利用することもいいでしょう。
通勤時間などに聞くことで時間を有効活用することができるので、忙しいビジネスマンの方は、ぜひ活用してください。
③語彙力をつける
文章を読み解くためには、語彙力がなければいけません。
たくさんの言葉を知っていることで、文章を読み解く作業にすんなり入ることができます。
反対に、知っている言葉の量が少ないと、文章を読み解く際に時間が掛かったり、理解できないですよね。
その為、読解力を上げるには、語彙力をつけることが効果的になります。
語彙力をつけるには、辞書で意味を調べたり、自分なりに嚙み砕いて理解するようにすることです。
④要約をする
読解力は「要約をする」ことで鍛えられます。
要約をするということは、文章を理解していないとできません。
「要点はどこか?」「文章の順序は正しいか?」などを考えることで、国語力が上がります。
また、要約をすることを前提に読んでいるので、文章の構成や重要なポイントを意識して読むようになります。
これを繰り返すことによって、自然と要点を意識して読む癖がつき、読解力があがるのです。
国語力はすべてに通用する
文章の内容を読み解き、要点や論点などを理解することは、どんなことにも役立ちます。
国語の授業だけでなく、数学の問題を解く際にも「正しく文章を理解する」ことが求められます。
そして、正しく本を読むことによって国語力が上がります。
ただ、本を読む際、具体的に何を意識したらいいのか困りますよね。
ここでは、読書のやり方や読解力を上げるためにおすすめの本をご紹介します。
東大読書
「読む力」と「地頭力」がいっきに身につく 東大読書は、仕事にも勉強にも役立つ読書方法を知ることができます。
速く読めてかつ内容を忘れない実践的なインプット術を体系的に学ぶことができます。
著者は東大生であり、偏差値35から70までいっきに上げることに成功しました。
本の読み方を変えることによって、地頭が鍛えられ自分で考える力がが身につけられると著者は語っております。
受験生はもちろん、ビジネスマンにとっても自分で考える力は大切です。
身につく読書をしたい方は、ぜひ読んでみて下さい。
超読解力
「全教科対応! 読める・わかる・解ける 超読解力」は、小学生から大人まですべての年代の方を対象にした本です。
受験や仕事に役立つ国語力を上げるノウハウをこの1冊で学ぶことができます。
また、著者は国語専門の塾の塾長をしており、実際に塾で実践して効果のあった方法を知ることができます。
読解力についての誤った常識についても言及しており、正しい読解力の知識も教えてくれる本です。
親子で学べる本なので、子供の受験や大人の学びなおしをしたい人など、一生使える国語力をつけたい方へおすすめの本です。
大人に必要な読解力が正しく身につく本
「大人に必要な読解力が正しく身につく本」は、仕事で必要な読む力を確実に上達させてくれる本です。
東大首席の国語教師が読解力の全技術を教えてくれます。
私たちは、普段の会話や読書でついつい「わかったつもり」になっています。
その「わかったつもり」を正しく理解できる読み方が本書を読むことで身につくのです。
大人向けに書いた本ですが、ものすごくわかりやすく書いてくれているので、子供でも理解できる内容です。
「わかったつもり」をなくし、普段の生活の質をワンランク上げたい人におすすめの本です。
理解力を高める読書をしよう!
読解力を鍛えるには意味を正しく理解する読書が大切です。
学生であれば、教科書を正しく読めるようになることで、問題の正答率が上がります。
なぜなら、そもそもの問題文を理解していないからです。
社会人であれば、仕事の資料などを正しく読めるようになることで、成果が上がります。
読解力が高いと要点を掴むことができ、事実を読み取れるようになるからです。
理解力を高める読書をし、学業や仕事で成果を出せるようにしましょう!
他にも、読書についての記事を書いておりますので、気になる方はぜひご覧ください。
最後までご覧いただきありがとうございました!