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ブラックホールとは?仕組みや大きさは?わかりやすく【子供向け】

子育て
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「ブラックホールとはなんですか?」と聞かれたらなんと答えますか?

「なんでも吸い込むもの」

正解です!ブラックホールはなんでも吸い込むものです。

では、ブラックホールの仕組みは?大きさはどれぐらい?

と聞かれると困ってしまいませんか?

そんな方へ、今回はブラックホールとは何か?

仕組みや大きさをわかりやすく子供向けに説明していきます。

宇宙の歴史について説明している記事もあるので、気になる方はこちらもご覧ください。

ブラックホールとは?

ブラックホールとは「なんでも吸い込むもの」です。

宇宙にある謎に包まれた天体(てんたい)がブラックホールです。

でも、どちらかというと、なんでも吸い込む「場所」と言った方がいいかもしれません。

ブラックホールは、一つだけでなく宇宙にたくさん存在します。

わたしたちが住む地球は、「天の川銀河(あまのがわぎんが)」という星の集団の中にあります。

天の川銀河だけでも、ブラックホールは100万個以上もあると言われています。

天の川銀河だけで、100万個以上もあるとはおどろきですね。

「地球も吸い込まれてしまうんじゃないか?」

と思いがちですが、地球のすぐ近くにはいません。

ブラックホールは、まわりにあるものをなんでも吸い込みます。

もし、人間が近くに行ったら、ものすごい速さで吸い込まれていってしまうでしょう。

このとき、人間はどうなるのでしょうか?

人間がブラックホールに吸い込まれると、「スパゲッティのように細く引き伸ばされてしまう」のです。

実際にブラックホールに吸い込まれた人はいませんが、体が伸びたり、ゆがんだりするように見えます。

近づけば近づくほど、引き伸ばされてしまうのです。

ブラックホールの仕組みは?

ブラックホールはなんでも吸い込みます。

では、ブラックホールの仕組みはどうなっているのでしょうか?

ブラックホールの仕組みを、子供向けにできるだけわかりやすく説明したいと思います。

どうやって吸い込むの?

ブラックホールはどうやって吸い込んでいるのでしょうか?

「巨大な磁石でひきつける?」

「掃除機みたいに風で吸い込む?」

「見えないすべり台のようなものをすべっていく?」

いろいろと疑問が出てきますが、

正解は「すべり台をすべる」ように吸い込まれます。

ただし、実際にすべり台があるわけではありません。

すべり台と同じ力が働いているのです。

公園のすべり台ですべることができるのは、地球にある「重力(じゅうりょく)」と呼ばれる力が体を下の方に引っ張るからです。

では、重力ってなんでしょうか?

重力って何?

地球には重力(じゅうりょく)があります。

同じようにブラックホールにも重力があるのです。

では、重力ってなんでしょうか?

重力は簡単にいうと「地球の方に引っ張られる力」です。

ボールを手から落とすと地面に落ちますよね。

これが重力です。

重力によって、ボールが地面の方に引っ張られれるのです。

ブラックホールの重力は強い?

ブラックホールにも重力があることは先ほど話しましたが、ブラックホールの重力は地球の重力とは違います。

何が違うかというと「重力の強さ」です。

重力は、物体が重くなるほど、また半径が小さくなるほど強くなります。

ブラックホールは、地球よりも小さいのに、ものすごく重い天体なのです。

直径50キロメートルのブラックホールは、なんと地球の約300万個分の重さがあります。

ブラックホールの重力は、地球に比べてとても強く、ブラックホールのすべり台では、とても速いスピードですべることになります。

ちなみに、ブラックホールに吸い込まれるときは、ブラックホールの周りを回るようにして吸い込まれていきます。

光さえ吸い込まれるって本当?

ブラックホールの重力がとても強いことは説明しましたが、「光さえも吸い込まれる」って本当なのでしょうか?

正解は「光さえも吸い込む」と言われています。

もっとブラックホールをわかりやすく説明しましょう。

今から地球の重力をブラックホールと同じくらいにしていきます。

男の子が元気に縄跳びをしているとしましょう。

少し重力を強めると、体が急に重くなり、ジャンプができなくなります。

さらに重力を強めてみましょう!

地上からロケットを発射しても、すぐに落ちてきてしまいます。。

重力による力が強すぎて、ロケットを発射することもできなくなりました。

さらに重力を強めましょう!

すると、あたりは真っ暗になってしまいました。

なぜ真っ暗になったと思いますか?

なぜかというと、身の回りにある「光」も重力によって、地球の中心に引き込まれてしまったのです。

ここまでくると、地球はもうブラックホールです。

この時、人間は重力でぺしゃんこになっているでしょう。

非常に強力な重力は、光さえもひっぱってしまいます。

ブラックホールは真っ黒に見えますが、これは光の粒がすべてブラックホールの中心に吸い込まれてしまって、わたしたちの目に届く光がないからなのです。

ブラックホールの中心はどうなってるの?

ブラックホールが光さえも中心に引き込むと簡単に説明しました。

では、ブラックホールの中心はどうなっているのでしょうか?

また、ブラックホールの中心には何があるのでしょうか?

特異点

ブラックホールの中心は、「特異点(とくいてん)」と呼ばれる場所になります。

この特異点がブラックホールの本体といえます。

特異点は、すべてのものを飲み込む小さな点のようなものです。

ここに光も含めた「すべてのもの」が吸い込まれていきます。

ただ、特異点がどうなっているのか?

現代の物理学ではまだ解明できていません。

吸い込まれたらどうなるのか?

どこに行くのか?

実際のところは誰もわからないのです。

ブラックホールはどうやって生まれるの?

ブラックホールはどのように生まれるのでしょうか?

もともとは、とても重い恒星(こうせい)です。

恒星とは、太陽のように自分の中で燃料を燃やして明るく光る星のことを言います。

重い恒星は、つねに体全体が締め付けられています。

なぜなら、とても重いため中はもちろん、表面でも強い重力が働いているのです。

みなさんは、去年の服を着ようとして「服が小さくなった」と感じたことはありませんか?

むりやり着ようとすると、体がきついですよね。

服が体を締め付けるように感じます。

それと同じ感覚がずっと続いているのでしょう。

では、なぜ縮まないかというと、つねに燃料を燃やして、エネルギーを作りだしているからです。

エネルギーが作られると星全体は温まり、外に膨らもうとする力が働きます。

これが縮む力に対抗しているのです。

しかし、星が寿命を迎えると、中心にある燃料がなくなっていきます。

燃料がなくなると、エネルギーをつくりだせません。

すると、中心部は冷えます。

冷えると外へ膨らもうとする力が働きません。

だから中心部は縮みます。

どんどん圧縮されて、どんどん重くなります。

そしてある時、圧縮に耐え切れなくなると、中心部がつぶれるのです。

このとき、とんでもなく大きなエネルギーが一気に作られて、星全体が吹き飛ぶこともあります。

これを「超新星爆発」といいます。

このとき、中心にのこされ圧縮されたものすごく重い「小さな点」。

これが「ブラックホール」になるのです。

もし、地球をブラックホールにするとしたら、大きさを1円玉ぐらいまで縮めないといけません。

それくらい、ブラックホールは狭いところに重さがぎゅっとつまった天体なのです。

どうやってブラックホールを見つけるの?

ブラックホールは真っ暗です。

研究者たちは、どのようにブラックホールを見つけ出すのでしょうか?

寒い日、両手をこすり合わせると、手がほかほかしてきませんか?

これは摩擦(まさつ)の働きです。

ブラックホールも、周りにあるガスをすいこむとき、摩擦でとてもあつくなります。

その温度は1000万度以上です。

これだけ超高温となったガスは、X線とよばれる電磁波(でんじは)を発します。

X線は人間には、見ることができませんが、X線望遠鏡と呼ばれる特殊な望遠鏡でとらえることができます。

これがブラックホールがある証拠になるのです。

参考:国立天文台「天の川銀河中心のブラックホールの撮影に初めて成功」

ブラックホールを見つける方法は、他にもあります。

ブラックホールの近くにある恒星は、ブラックホールの重力の影響を受けています。

その恒星の動きを観測することで、見えないブラックホールがそばにあることを知ったり、その重さを推定することができます。

ブラックホールの大きさは?

ブラックホールの大きさは、だいたい50キロメートルです。

皆の街がおさまるくらいの大きさです。

これは、普通のブラックホールの大きさです。

しかし、それよりはるかに大きいブラックホールが、天の川銀河にあることがわかりました。

その大きさは、地球を横に2000個並べたくらいの大きさです。

その超巨大ブラックホールは、天の川銀河のちょうど真ん中に存在しています。

重さは、なんと地球の1兆個分以上にもなります。

さらに、宇宙にある銀河は、天の川銀河だけではありません。

数えきれないほどたくさんの銀河が存在します。

そのすべての銀河の中心には、必ず超巨大ブラックホールがあることがわかってきています。

銀河の形成とブラックホールには、深いかかわりがある可能性があるのです。

ブラックホールは吐き出すこともあるって本当?

実はブラックホールは、ガスや星を吸い込むだけではありません。

吐き出すこともあるのです。

例えると、げっぷのようなものです。

飲み込もうとしたガスの一部を、すごい勢いで吐き出します。

銀河の真ん中にある超巨大ブラックホールも同じように吐き出します。

これをジェットといいます。

そのジェットの長さは、おどろくことに銀河全体を突き抜けるほどの長さがあります。

じつは、このジェットが宇宙空間に「星を誕生させる働きをしているかもしれない」といわれています。

ジェットが星を作る?

ブラックホールのジェットが宇宙空間をとんでいくと、宇宙を漂うガスにぶつかって、ガスを圧縮します。

圧縮されたガスは、重力が強まり、やがて恒星へと成長していくと考えられています。

恒星がたくさんできると、銀河になります。

もしかすると、今私たちがいる銀河もブラックホールのジェットが手助けしたことによって生まれたのかもしれないのです。

まとめ

宇宙には、たくさんふしぎなことがあり、すごく興味をそそられますよね。

簡単に行くことができないからこそ、よけいに魅力的です。

そして、宇宙はまだほとんど解明されていません。

これからもっとブラックホールや宇宙について、新しいことがわかってくるでしょう。

地球では考えられないことが、平気で起こる宇宙のこれからが楽しみですね。

今回参考にした書籍はこちらです。

図や例を使ってわかりやすく説明してくれている子供向けの絵本です。

子供の読み聞かせにおすすめで、夜の絵本タイムでうきうきしながら聞いてくれることでしょう。

ぜひ、手に取ってご覧ください。